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2016年10月5日水曜日

(声明) 国道6号線清掃ボランティア活動「みんなでやっぺ!きれいな6国」の中止を要求する

この抗議声明の解説は-->こちらです。
この抗議声明への賛同&抗議アクションは-->こちらです。

2016年10月5日、私ども「脱被ばく実現ネット」は「みんなでやっぺ!!きれいな6国 実行委員会」に対して以下の抗議声明を送付しました。

   ***  以下、抗議声明 ***

  福島民友ニュース(20160916日「今年も国道6号清掃します!」)は、
「浜通りを南北に貫く国道6号の環境美化に取り組む清掃ボランティア活動「みんなでやっぺ!きれいな6国(ろっこく)」が10月15日、沿線各地で展開されると報じている。

 この活動は、放射性物質汚染対処特措法が毎時0.23マイクロシーベルトの空間線量の地域を含む市町村を除染対象としているにもかかわらず、それ以上に汚染された地域や場所(ホットスポット)がある国道6号線を中学生、高校生を含む一般人に清掃作業をさせようとしている。
 更に、今回の清掃地域の中心に位置する双葉町、大熊町は清掃の対象外となっているが、両町は未だに高濃度に汚染されており、二輪車や歩行者の通行は禁止されている資料1)。その地域を通過してきた車が頻繁に行き交う国道がこの清掃作業の対象である。
これ等の車は高濃度汚染地域から少なからぬ粉塵や埃を車体に付けて走ってくることになり、それが当然のごとく走行により撒き散らされる。
これ等の汚染粉塵等は外部被ばくの放射線源となるだけでなく、内部被ばくの原因となる。内部被ばくは経口摂取、吸入摂取、創傷進入、経皮吸収、の4要素があるが、清掃者が粉塵等を吸込み、経口摂取として胃の中に取込まれ、吸入摂取として肺に入ることになる。さらに作業前または作業中に生じた切り傷や怪我などの創傷部分から体内に進入し、皮膚を通して経皮吸収して内部被ばくを起こさせることになる。
 内部被ばくは外部被ばくと異なり、微量な粉塵等であっても長期にわたり体内に留まり、局所的に放射線を出し続ける。この性質のため結果的に大きな放射線のダメージを身体の一部が受け、ガンや白血病や心臓病などを発症することが知られている。何より発病リスクが高まるのは細胞分裂の活発な乳幼児、子ども、若者たちである。 こうした危険が有るにもかかわらず、中学生、高校生、一般成人に被ばくを強いる清掃活動は、最も放射能に弱い子どもたちから率先して被曝させる人命や健康の軽視の極みである。
それにもかかわらず、中高生や一般成人の参加者を募りあえて汚染の酷い国道6号線を清掃させるのは、ふるさとを愛する若者や一般人の善意を利用し、「放射能で汚れた国道6号線」のイメージを払拭し、放射能汚染の現実を覆い隠すことに他ならない。
 中学生、高校生を含むボランティアに放射線被ばくを強いる人命軽視の活動である「みんなでやっぺ!きれいな6国(ろっこく)」を即刻中止し、今後も福島原発事故が収束し、放射線量が下がるまで再開しないことを要求する。

資料1) 
https://jobando.jp/information/access.html

(参考資料)
https://jobando.jp/hoshasenryo/genzai.html
注:内閣府によれば国道6号線は常磐自動車道より約3倍の被ばく量

(図をクリックすると拡大します)

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